「移民の宴」 高野 秀行(著)


こちらは日本に住んで何年も経つ外国人が

どのような暮らしをしているのか台所を取材してみたドキュメンタリー。

彼らはどのようにしてこの地に根を張り、生活しているのか?

食事の基本は和食なのか、自国の郷土料理なのか、それとも半々か?

色んなコミュニティを取材してみると

結構な割合で和食は簡単だから楽と言われる。

それくらい、手間が掛る料理が多かったりするのだ。

下ごしらえに17時間!もかかったイラン料理、

上の子は中華が好きだけど、下の子は和食じゃないと食べてくれないなど

台所というのは食への情熱と家族への愛情がなければ成り立たないのかもしれない….

そのうえ異国の地で自国の食材を賄うのは難しい。

手に入るお店は少ない分、各コミュニティの要になっている。

食が彼らを一つにまとめている部分も大いにある。

この取材の途中で3.11が起き、外国人たちの中でも色々あった。

西日本に疎開する人達や海外メディアの報道に慌てた故郷の親族からの

早く帰ってこいというプレッシャーに耐える悩みもあった。

それでも家を流された南三陸町のフィリピン人女性たちは言う。

「日本で長い時間をかけて、誤解を受けながらも地元に溶け込んだのに

今更他の場所に行くなんて考えていない」

注目すべきは「誤解を受けながら」の部分だろうと思う。

日本に来た理由も十人十色、溶け込むのは楽じゃないけど、

今日も一生懸命晩御飯を作って家族で囲む。

今回のドキュメンタリーに対して「移民」というワードが気になった外国人もいたらしい。

要するに自分達は貧困ゆえに仕方なく移住してきたわけではない。

難民みたいに言わないでほしいという事なんだそうだ。

外国に住んでそこに骨を埋めるってどういう事なのかについても考えさせられる一冊だ。

にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ
にほんブログ村


読書日記 ブログランキングへ

移民の宴 日本に移り住んだ外国人の不思議な食生活 (講談社文庫)

新品価格
¥864から
(2017/2/13 23:30時点)

>移民の宴 日本に移り住んだ外国人の不思議な食生活【電子書籍】[ 高野秀行 ]

価格:864円
(2017/2/13 23:31時点)
感想(0件)

>移民の宴 [ 高野秀行 ]

価格:1,728円
(2017/2/13 23:33時点)
感想(1件)