「後宮小説」酒見 賢一 (著)


日本ファンタジーノベル大賞第一回目の大賞作品がこの酒見賢一の「後宮小説」である。

酒見氏、この時齢25歳なり。

この小説家の登場に刺激を受けてデビューを目指したのが恩田陸さんだ。

「後宮小説」は「雲のように風のように」という題名でアニメ化されてもいる。

架空の中国の架空の時代、腹上死した前帝王の跡継ぎが王位を継承する際、

宦官達に課せられた任務は新帝王のために「後宮」すなわちハーレムの総入れ替えを行うこと。

つまり、各地方を駆けずり回ってお妃候補を自分の足で見つけてこなければならないのだ。

宦官の真野が連れて帰ったのは銀河という天真爛漫な田舎娘。

銀河以外、めぼしい娘が見つからなかったことに肩を落とすも、

真野としては自分が探してきた娘が出世する事が重要な意味を持ってくるから頑張ってもらわねば….

だがしかしこの無教養の田舎娘、礼儀作法を身につけられるのか前途多難だ。

こうして後宮でお妃候補生として「女大学」で性行(!)の秘儀を宦官達に学ぶ日々が始まる。

相部屋になったプライドの高いお嬢さま、セシャーミンと愛想ゼロの女版スナフキンみたいなタミューンと

一緒に頑張った甲斐あってか、銀河は第一夫人の座に選ばれた。

どうして自分が?と不思議に思っていたら、夫とは初日に後宮で出会ったかの人だった!

同時進行で国を乗っ取ろうとする輩の話も絡んできて、

一体後宮はどうなる?新帝王は?

といった展開なのだがなんと言ってもこのエンターテイメント性の高さは

中国を舞台にした時代小説なんて登場人物がやたら多いばかりで

ちっとも面白くないとお嘆きの方に絶対満足頂けるであろう。

なんたってファンタジー要素が多いうえにちゃんとそれらしく架空の文献からの引用だとか

芸が細かいのでライトノベルなんてよう読まんって人も是非これだけは読んでみて頂きたい。

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