表紙の絵によって思う存分損をしていると言える。

なんなんだ、このぶよぶよとした女体は….

こちらは「リリィ・シュシュのすべて」などを手掛けた岩井俊二監督の小説。

遡ること遥か昔、進化論をいち早く唱えたもののダーウィンにお株を奪われた博物学者ウォーレス。

彼が香港の見世物小屋で売られていた「人魚」を手に入れることから全てが始まる。

その人魚は妊娠していた….

そこから時代は下り、男子大学生の密が仲間と一緒に沖縄へ出かけた際海にて遭難。

彼は数か月後海の底から無事生還する。

一体彼が生き延びた理由とは何なのか?

そしてオーストラリア沖のセント・マリア島のイルカの研究所の科学者の娘のジェシーは

母がサメに殺されてから海に潜れずにいた。

そこへ雄も人魚が現れたとの情報が舞い込んできた。

マリア一号と命名された人魚は何故かジェシーに発情してしまう。

密、ジェシー、そしてマリア一号….

人魚という存在を通して彼らの運命が複雑に関係していることが次第に分かってくる。

流石の力作なだけあって精密に作り込まれている。

進化論を軸に繰り広げられるストーリーは圧巻の迫力だ。

ウォーレスの人魚 (角川文庫)

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