「青い城」モンゴメリ(著)
作者の名前を見ておや?っと思ったかもしれない。
そう、こちらは赤毛のアンで有名なモンゴメリの作品だ。
赤毛のアンばかり持て囃されて他の作品がすっかり忘れられているのは忍びない。
主人公のヴァランシーは家族のしつこい干渉のもと、ねちっこく行動を監視されて
すっかり婚期を逃してしまった独身・29歳。
自分達の過干渉のせいなのに周りは彼女を常にオールド・ミス扱い。
ほぼほぼ自由など無い。
胸の痛みに悩まされるようになったヴァランシーは
訪ねた医者に手紙で心臓病で余命一年と宣告される。
余命があと一年なのに私はこのまま息苦しい生活を続けるのか?
ヴァランシーは堪忍袋の緒を自分でプッツン叩き斬る。
家族の嫌味に言い返し、嫌いだったものを窓から放り出し、
病に倒れた娘を抱えるアル中の爺さんのところへヘルパーとして住み込む。
慌てたのは今までいい様に虐げてきた家族だ。
まるで言う事を聞かない駄犬を叱るがごとくヴァランシーをあの手この手で説教する。
もうそんな戯言を真に受けるようなヴァランシーではないのだ。ざまあみろ。
周りの言うことをいちいち聞いてたら自分の人生なんて他人に乗っ取られてしまう。
どうせ自分が従わなかったとして彼らの生活になんらかの悪影響があるわけもないのに
それを聞き入れる必要なんてあるんだろうか?
かくしてヴァランシーは好きなようにやると決めたのだった。
もちろん色々と少女漫画チックな展開が待っているが、
そこは赤毛のアンの作者なのだし、お約束事として見逃してあげよう。
五月蠅い家族にがんじがらめになっている人はひとまず、
この作品を読んで逆襲に向けて英気を養ってはいかがだろうか。
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